アニメ感想 はたらく細胞

web拍手 by FC2
第1話

観るかどうかどうしようかなと思いつつ、ネタ的に面白そうだからと録画。

人間の体の中にある様々な細胞を擬人化するという、非常に斬新な設定。そもそも、こいつらの集合体が人間なのに、そのパーツの擬人化とは…? 言ってみれば、右手が擬人化したようなもの…って、それはミギーか(笑)。

内容は、細胞の種類ごとに役割がわかりやすく解説されていくという、非常に為になるもの。なんかNHKの教育番組に出てきてもおかしくなさそうだ。 ただし、結構細かい解説が文字情報で入り、しかも一瞬で消えてしまうこともあるため、完全に録画前提。

細胞の種類ごとに擬人化の見た目は異なり、これがなかなか秀逸。そしてヒロイン(?)の赤血球がドジっ娘属性で、突っ込みどころ満載。これはなかなかのダークホースだ。

第2話

擦り傷がテーマということだったが、思ったより深刻な描写で熱い展開になった(笑)。 確かに、怪我して血管が傷ついたら血球は体外に出ちゃうよな〜。

血小板が幼稚園児でやたらとかわいいし、見ていて癒やされる。でも、とっても大事なお仕事。がんばれ〜。

赤血球や白血球達が血餅の一部になっちゃって、3日間はこのままだと言っていたけど、現実にはあれの一部になったら二度と体の中には戻れないよな〜。

第3話

今回はインフルエンザの話。冒頭のスラムな雰囲気でゾンビ(ウイルスに感染した細胞)が襲いかかって来るシーンは怖えよ!ってか、文字通りの意味でバイオハザードじゃん!

ウイルス相手に立ち回る白血球さんは相変わらず血まみれだけど、それよりも今回新たに全戦で戦う姿を見せたマクロファージ。見た目はおっとりとしたお姉さんだけど、大鉈を振りかざしてウイルス感染細胞をばったばったとぶった切っていくし、こっちは別の意味で怖え!

免疫系細胞だけでなく、くしゃみや咳、発熱など、体の各所でウイルスに対抗するための仕組みが描かれているのはなかなか面白い。体調不良時の食欲不振が免疫反応だというのは初めて知ったぞ。

第4話

台風情報のせいでL字帯+画面上部の速報がヒドい…。深夜放送でリアルタイムにこの情報を必要としている人がどれだけいるというんだよ…。 あと、CMにはこれがかからないのも不公平を感じる。本当に重要な情報だったら平等にやれよ…。

そんな今回のテーマは食中毒。以前、鳥レバでカンピロバクターに当たって酷い目に遭ったことがあるから、興味を持って見ていたり(それだけに台風情報がウザい…)。

好酸球って対寄生虫の役割なんだな。ということは、次回の花粉症にも関わってるわけか。一応、貪食作用もあるということだが、そっちはサブ的な役割らしい。

あと、好塩基球なるやつも登場していたが、意味のわからないことを言っており、実質何もしてないような…?あんた、何のために登場したの。

ところで、雑菌駆除に当たっていた白血球(好中球)が毎度のことながら血まみれになっていたが、今回はあまりにも真っ赤っかになっており、もはや赤血球状態(笑)。しかもホースの水で洗い流せるんかい!

第5話

人によってはとってもツラい花粉症がテーマ。自分は発症していないのでツラさはわからないのだが、このアニメを見れば発症した人も少しは自分の体が頑張っていることがわかって気分が楽に…ならんか(笑)。

スギ花粉アレルゲンのヌーボーとした見た目と「ス〜ギ〜」という間抜けな鳴き声(?)は笑いを誘うが、こいつらに端を発した大災害といったら…。 体の免疫機能はそれぞれの役割を忠実に果たしているだけだし、なのにそれが結果として体に悪影響を及ぼすとは、アレルギーって厄介だね。

ラストにはこのアニメで初めて外部からの薬剤投与ということがあったが、薬はロボットとして表現されるのか。細胞が人の姿で描かれるのとの対照かな。 ただ、ステロイド剤の過剰投与は感心しませんな〜。

第6話

赤血球と白血球の幼少期&出会いの話。赤血球、今と全然変わっとらん(笑)。かわいかったけど。

緑膿菌って、解説にもあったけど常在菌の一種だし、よほど免疫系が弱っているとかじゃない限り問題にはならないはず。まぁ、でも体の中に侵入した以上は駆除必須か。

後半は新キャラのNK(ナチュラルキラー)細胞が登場。なんかキラーT細胞と仲が悪かったが、実際の体の中でも互いに阻害し合って…ということはないか、たぶん。Wikiによると、相補的な役割らしいし。

そしてラストは、今作初の次回へ続く展開。次回予告のタイトルにもあったけど、今回案内役にされていた細胞は癌細胞ですな。NK細胞は外部から入ってきた細菌などよりも、ウィルス感染した細胞やがん細胞など、自身の体にある異常な細胞を除去するのが役割だそうな。

第7話

体中の免疫系細胞を総動員してのがん細胞殲滅戦。B細胞も出てきていたが、抗体ってがん細胞に対しても有効なのだろうか。

がん細胞の過去がなかなか涙を誘う描かれ方だったが、白血球(好中球)も言っていたとおり、だからといって見逃されたらがんになってしまうし、駆除はやむを得ないところ。 ただ、せっかくシリアスな最後だったのに、駆除後のがん細胞の表情が (×_×) だったのはどうなんだ(笑)。

笑うと免疫系が活性化するという話は聞いたことがあり、なるほど、よく笑う人は長生きするというのも納得なのだが、免疫細胞自身が笑って活性化するというのは斬新だった(笑)。これぞはたらく細胞クォリティ!

第8話

初めてのお使いにいく娘と、こっそり後ろから付いていくお父さんの話(笑)。

血液循環の説明はなかなかわかりやすかったが、この赤血球は今まで心臓に行ったことがなかったのかと。だったらこれまで度々運んでいた荷物はどこから…。

第9話

なんと、突如オープニングが2番に!そしてメインで歌っているのが赤血球&白血球からキラーT細胞&マクロファージに! 以前にエンディングが2番になったことはあったけど、まさかオープニングまでなるとは。

今回はヘルパーT細胞やキラーT細胞の前駆細胞時代の話で、赤血球や白血球は登場せず。だからこその歌い手変更の2番なのかな。

前駆細胞時代の修練がなかなかハードだが、なんか進撃の巨人の訓練兵時代の修業風景を思い出す。

前駆細胞の大部分がT細胞にはなれず処分されるというのは初めて知った。自分自身を攻撃してしまうやつは排除されるということだが、選別前だとそんなに自分を攻撃するやつが多いのか。 その選別が働かなくなっちゃったのが自己免疫疾患なのかな。

ところで、以前のナイーブT細胞の時にもそうだったが、樹状細胞の黒幕感がハンパない(笑)。

第10話

血小板ちゃんが出番多めで癒やされる〜。もうこれだけ30分でもいいわ〜。

それはさておき、今回は以前擦り傷の回でも登場した黄色ブドウ球菌が再度侵入。以前は使わなかった合体機能やフィブリノーゲンを操る機能を駆使して、白血球(好中球)達をなぎ倒す! ってか、ブドウ球菌がブドウの房のような形態を取るからそう呼ばれているのは知っていたが、アニメではあいつら単体で既にブドウっぽい形だったし、それがさらに合体するとは思わなかった(笑)。

怪しさ満点の単球の中からマクロファージのお姉様方が登場するのはなかなかシュール。なんで以前一緒にお茶しているのかと思っていたが、単球が活性化してマクロファージになるのね。勉強になります。

第11話

熱中症という、なかなかタイムリーな話題(ここ数日はちょっと気温低めだけど)。

水分不足であちこち干上がっている様子がなかなかいい表現。貯水タンクも空っぽ寸前!この体の主、ちゃんと水分取ってねえな?

赤血球達が体温を下げるために血管中を走り回ると共に、女の子たちがジャケットを脱いで薄着になっているのが素晴らしい!中には下着姿になっている娘も! 血小板ちゃんも暑さで参っているのがかわいい!

体が弱っているときというのは免疫機能も弱っているということで、細菌に対する抵抗力も低下。我らが白血球(好中球)も暑さでバテバテだし、体は労らないとね〜。

ラストには体の調節機能だけでは対応できなくなり、なんと点滴の管が!ということは、この体の主は熱中症で病院に担ぎ込まれたということか(笑)。 体の外からのアプローチというのは、花粉症の時のステロイド剤以来だな。

第12話

最終話に向けての前後編。

前半は赤血球が初めてできた後輩の面倒を見る話。どちらかというと面倒を見てもらっているような気がするのはきっと気のせい(笑)。 もっとも、明らかに頼りない先輩が相手であっても、それを見下したり怒り出したりする様子はないので、できた後輩なんだろう。

後半は、この体の主が命の危険を伴う大けがを負ってしまう展開に。本当に怪我や病気が絶えない体だな!

タイトル通り、傷口付近では血球達が全然おらず、体の外に流れ出てしまっている様子。主人公たる赤血球や白血球の運命はいかに…。

第13話(最終話)

頭部付近からの出血が激しく、酸素を運ぶべき赤血球も不足し、体中が酸欠状態に。一般細胞達が酸欠で苦しんでいる様子が生々しい…。

どう見てもこの体が終わりに近づいている中、あくまで自分の役割を果たそうとする赤血球。いや〜、成長したね…。 後輩赤血球も言っていたけど、こんな非常事態でも慌てずに自分の仕事をこなせるのは、これまでの波瀾万丈な経験によるものだな〜。

それでも、赤血球がいくら頑張ろうと状況が好転するわけではなく、もうダメかと思われたとき…見たのとのない東北なまり(?)の赤血球達が大量に出現!輸血ですか! 何はともあれ、この体もなんとか命をつないだ様子。この体の主、本当に気を付けろよ。血小板ちゃん達に迷惑かけるんじゃねえ!(そこか)

酸素不足で赤血球の稼働率を上げなくてはいけないからと、現に出血しているのに血圧を上げて出血が酷くなるのは、花粉症のエピソードを思い出した。 体の機能はそれぞれ自分の役割を果たしているだけなんだけど、状況によってはそれが悪手になることもあるという話。

さてさて、見始める前はこれほど面白くなるとは思わなかった今作だが、今期観ていた中では一番良かった。 単に面白いだけでなく非常にためになり、教育機関や医療機関からの要望に応じて向けに画像の無償使用許可を出すなど、世間での評価も上々。10月から早速再放送も始まるとのこと。第2期やらないかな〜。

特別編

まさかこれほど早くに追加エピソードが制作されるとは。元々計画されていたのかもしれないが、それでも人気があればこそだろう。

話はウィルス感染した異常細胞に唆された一般細胞が、異常細胞と共に免疫系細胞相手に悪戯するというもの。最初の被害者であるキラーT細胞は半ば自爆な気もするが(笑)。

キャラクターは総出演状態だったが、免疫系が中心ということで、一応ヒロインだか主人公だかであるはずの赤血球の出番がほぼゼロ!血小板ちゃんももっと出て欲しかった〜。

ところで、今回は解説がかなり専門的な内容で、高校生物を取っていないと理解が辛いものだった。細胞周期とかRNAウィルスなんて、あの程度の説明では厳しいだろう。

inserted by FC2 system