アニメ感想 ツルネ ―風舞高校弓道部―

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第1話

同じ京アニで制作のFree!の弓道版という感じの作品。メインキャラは男5人で、(男性視聴者にとっては嬉しくない)お色気シーンもあり。

明らかに女性視聴者を意識した作品だが、ストーリーとしては真面目に弓道のことで進んでいくようだし、京アニクォリティの作画も光る。経験がないのでよくわからないが、弓道の型なども厳密に再現されているのだろう。

部員ゼロの弓道部が復活するところから始まるが、顧問が声をかけただけであれだけの人数が集まり、しかも経験者だらけというのがご都合主義。 言っちゃなんだけど、弓道って高校生が食いつくには渋いものだし、中学で弓道部のある学校なんてかなり少ないだろう。

家事が忙しいから部活には入らないと言っていた人間を半ば無理矢理連れていき、しかも早気のことも知った上でというのは、ちょっとよろしくないんじゃないだろうか。

主人公は早気はやけという、精神集中すべき段階で矢を早く放しすぎる癖があるとのこと。 初めて聞いた言葉だったのでとりあえずググってみたら、結構出てくる。弓道をやっている人からしたら、珍しいことではないのかもしれない。ただ、精神的なものが大きく、克服も簡単ではないようだ。

ラストに出てきた男は若いのか?おっさんなのか?無駄にはだけており、露骨な女性視聴者向けに思える。

とりあえず京アニだし1話だけ観て、女性向け要素が強いようなら切ろうかとも思っていたが、今のところそこまで悪くはないようだし、しばらくは継続予定。

第2話

夜の弓道場で美しい弓引きに出会うも、実は1年前に亡くなっていたことが判明…と思わせておいて(笑)。でも、実際何者なんだろうね。

早気が辛いのは、的に当てられなかったり馬鹿にされたりするからよりも、自分がわからなくなるからとのこと。他のスポーツでも、こういうのはあるだろうな。 思った通りに体が動いてくれない、勝手に動いて止められないというのは、身に覚えがある。ある日突然なったりするし、それに悩んで考えるとドツボにハマるんだな。

幽霊(違)に背中を押してもらい、再び弓を引く決心をしたのはいいけど、あれだけ親身になってくれていた友人の立場がないな〜。

第3話

主人公は戻ってきたけど、一方であれだけ希望者がいた部員が殆どいなくなり、経験者だけ残っている形に。それでも、弓道部で8人いれば御の字か。

ツンデレは初心者部員が逃げた原因のひとつだが、弓に真面目なのはいいとしても、あまり初心者に多くを求めるのも…。「なんとなく」や「格好良さそうだから」程度でスポーツを始めるやつなんて、いくらでもいるんだし。

夜の弓道場のあの人とは、思ったより早い再会。ツンデレも知っていたということは、ツンデレはあの道場に通っていたのか。

第4話

ツンデレが結構ウザい性格。初心者へのあたりが強かったり、迷惑をかけて謝っているのを「いい子ぶってる」と評したり。例え理由があってのことや、本当はいいやつだったりしても、このキャラは嫌いだわ。

顧問のおじいちゃんが格好良かった。若い頃は名を馳せた人だったのかね。

第5話

お風呂場サービス回。誰得…と言いたいところだが、この作品はそっちの要素が多分にあるのが明らかなので、多くは言うまい。一応、親睦を深めるのに一役買っているし。

前回、女性部員+指導者のチームに負けた男子部員達は、合宿中下僕扱い。というか、雑用要員で、ロクに弓も引かせてもらえない。当然不満は出るし、女子部員からも「気が引ける」とされるが、マサさんはどこ吹く風。 しかし、雑用をしている中で自然に交流は深まり、特に主人公とツンデレの距離がかなり近く。ただ練習をしていただけではこうはならなかっただろうし、ナイスな采配。

第6話

「弓返り」について軽くググってみたら、できると格好良かったりするものの、これを意図的にやろうとすると「弓返し」という悪癖につながるのだとか。ツンデレは気を付けろよ。

主人公の中学時代の弓道仲間は弓道の名門校へ進学したようだが、そこでも1年の内からレギュラー入りと。主人公は彼にどう思われているか心配な様子だが、実際どうなんだろうね。

双子はかなりキャラがウザい。意図的にせよ素にせよ、いちいち感に障る言動は、部活という集団行動には向かないだろう。弓道は個人競技だからいいとか言っていたが、だったら部活に入るなと。

第7話

双子がマジでウザい。あれだけ態度が悪いと、厳しいところだったら実力に関係なく出場させないとかいうところもある気がする。あっちの学校は実力的にも伝統的にも名門だろうに、態度の悪い1年を黙らせるくらいできないのか。

ただ、双子に馬鹿にされたことで、風舞メンバーの仲間意識がかなり深くなっているのが確認できた。まさかツンデレの口から「仲間」なんて言葉が出るとはね。

主人公の旧友は、主人公が弓道に戻ってきて嬉しそう?(表情が動かないから微妙だけど)昔は主人公とどっこいどっこいの実力だったらしいけど、主人公も早気にならなかったら似たような実力だったのかね。

第8話

団体戦は各自力が入りすぎ、前半戦は散々。しかし、イケメンのおかげで主人公とツンデレがそれぞれ吹っ切れ、後半で巻き返し。

主人公は早気が治りつつあるようで何より。いつまでもそれじゃ辛気臭いしね。

旧友の貴公子は主人公が立ち直りつつあるのを歓迎しているが、部長氏はモヤモヤ。自分が関係ないところで主人公が立ち直ってしまって悔しい上、貴公子に「お前がいなくても主人公は弓に戻ってきていた」「お前は弓を愛していない」などとボロカスに言われてしまっては…。

第9話

部長氏の闇が広がっている。前回、貴公子に図星を突かれたことに加え、自分が関わらないところで主人公が良い方向に向かっているのが面白くない感じ。

マサさんが嫌い発言は、自分から主人公を取るからという意味なのか、弓道を好きなのが当然とするところなのか。

そのマサさんは、意外とこの世界では無名だったのか。実力のある人なら大体知っているという貴公子のおばあさんが知らないということだったが、単に競技大会へ出てなかっただけか?

第10話

部長氏がいじけたけど笑顔で毒を吐きながら戻ってきた回。

相手校の双子は相変わらずウザい。貴公子は部長氏に対して当たりが強いが、何か恨みでもあるのかね。主人公を取られたのが気に入らないとか?

一部の女性に受けそうなシーンもあったが、現実の高校生であんなこと普通しないだろ…。

第11話

マサさんの過去語りがメイン。

「復讐」という言葉が適切なのかはわからないが、マサさんの師でもある爺さんはえらくキツい人だった様子。 師として以外の姿があったにせよ、早気で悩んでいる弟子相手に練習不足だの気合いが足らんだのは酷くないかね。

それでも、爺さんのことを知りたいといろいろやっているマサさんを見て、弓道部の面々が背中を押すことに。それ自体は美しい行動だったのだが、まさかあんなことになるとは…。

第12話

マサさんの事故で動揺し、「俺が無理矢理行かせたから」みたいなことを言いかける主人公。それは言ったらあかん。まぁ、部長氏が諫めたけど。

ちゃんとやらないとマサさんにも悪いと勢いを取り戻すメンバーだったが、マサさんの教えを思い出そうとするあまりにかえって固くなり、予選通過が危ういことに。

そしてそこに来て主人公が覚醒!というほどではないが、みんなの背中を見ることになるオチを担当したからこそ、みんなが固くなっているのに気付き、いつも通りを心がけるよう助言。 なんだかんだでギスギスしていたツンデレとも完全に良い関係になったっぽいし、ピンチが一転して良い展開に。

最終的には、上位8チームが決勝へ進めるところを8位タイの順位決定戦で制し、無事に決勝進出!これは貴公子のいる学校にも対抗しうる実力に?

第13話(最終話)

調子を取り戻した風舞高校弓道部は破竹の勢いで勝ち進み、なんと貴公子のいるライバル校と決勝で当たることに!

前半は8人全員が皆中ペースという脅威の展開。熱い展開だが、「レベル高すぎじゃない?」とも。

ウザい双子の片割れが早気になって後半でミス。主人公が懸念していたとおりだが、この終盤では「ざまあ見ろ」とすら思わない。どうでもいい。

そして的中数同数でオチ勝負。的を見続けた主人公に対し、らしくもなく主人公を意識して無機になった貴公子が最後に外し、なんと風舞が優勝。感動のエンディングになりましたとさ。


さて、一応これで終わったが、ストーリーやキャラクターに対して良いと思うところがなく、何というか微妙だった。 弓を引くシーンはさすがの京アニクォリティと言ってもいいが、それだけだったな。

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