アニメ感想 ガイコツ書店員本田さん

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第1話

本屋のあるあるネタ。昔本屋でバイトしていたことがあったので、どんなものかと思って。 豆知識系かと思っていたが、そういうのはあまりないようで、本屋経験のある人なら「わかるわ〜」という感じのもの。

今回は外国人の客対応がメインだったが、自分は地域的に殆ど見たことなかった。問合せのある作品がBLというのも、時代を感じさせるな〜。

主題歌のタイトルがISBNだったのには笑った。そんなの書店か出版関係の経験のあるやつしかわからないだろ(笑)。

第2話

品出しがメインの話。自分は学生バイトだったので、基本夕方からか、朝から入るにしても休日だったので、品出しって殆どしたことがないんだよね。

連休前は大量入荷があって大変だが、連休後半というのも実は厳しい。暇潰しのための雑誌の売り上げが良すぎて、在庫がスカスカになってしまう。 休日というのは出版社からの入荷がない(だからこそ連休前に入荷される)ので補充も利かないし、あまり品不足が目立つとよろしくないので、配置を調整してなるべく品があるように見せかけるのもテクニック。

忙しいときに限ってレジにヘルプを呼ばれるのはよくある話。他のお客さんに対応中で行けなかったりするのに、後で「なんで来てくれなかった」と文句を言ってくる先輩がいてウザかったのも思い出。

第3話

バイト時代にお勧めの本というのは聞かれたことなかったけど、「この本ありますか」というパターンならしょっちゅうあった。 ただ、その探している本というのが「今朝の新聞に載っていたやつ」とか、「○○な感じのタイトルで表紙が赤いやつ」とかいうアバウトな指定も多く、そういうのは探す努力はするものの、まず見つけられない。 欲しい本があるならタイトルを控えてこい。

出版社が、大して売れてもいない本を大量に送りつけてきたり、慢性的に品薄なものを全然重版(再版)しないというのも、よくある話。 売れないけど出版社の機嫌を取るために売る必要があるものは、店員(バイト含む)が強制的に買わされたりもする。

第4話

接客研修とか面倒だよね…。

この手の研修は書店に限らず、人間を相手にする職業なら大抵何らかの形であると思うけど、研修を受けたからといってその通りにできるようになることなんてあり得ない。 無論、理想とする形や理論的なテクニックは身につけるに越したことはないんだけど、結局は本人の性格や経験によるため、研修を受けてプラスになることなんてほぼない。 実践形式での研修であれば多少は意味もあるだろうが、身内同士が1体1で型どおりのテキストを読み上げるだけの研修なんて、完全に無意味だろう。

第5話

ここの書店、外国人客多いな。

爆買いで棚がスカスカになるというのはたまに見る光景。売れるのは嬉しいんだけど、ストックがないやつでそれをやられるとどうしようか困っちゃうんだよね。

有害指定図書って、指定されたら返品しなくちゃいけないものじゃないはずだけど、18歳未満に触れられないように配慮しなくちゃいけなくなるし、普通の書店でそんなことは面倒だから、結局は取り扱いしなくなることが多いらしい。

第6話

フェアやポップへの力の入れ具合は書店員個人の情熱に依るところが大きく、気合いの入ったのを見ると「この店にはこういうのが好きな店員さんがいるんだな」と思う。 出版社の方も、書店側には力を入れて欲しいから、飾り付けとかの写真を撮って送ると表彰してもらえたりすることもあるらしい。

第7話

売れ筋で大量に欲しい本が全然入ってこないというのは、よくあること。話の中でもあったように、原因は取り次ぎの日販が回してくれないことだったり、版元が全然重版しなかったりだったり。 いずれにせよ、置けば売れるとわかっている本が全然書店に並ばないというのは、上位の関係者は本を売る気があるのかと。

後半はやたらとメタい話。この作品って、やたらと外国人が多いなとは思っていたけど、作者も自覚していたのか(笑)。

第8話

ガイコツ書店員本田さん実写化!したらいいな〜(笑)。いや、実写でイケメン俳優使ったら、「ガイコツ書店員」じゃなくならない?

自分は本屋でバイトしていたけど、特段本屋という環境は好きじゃない。最近はネット通販を使うことが多いし、本屋に行くにしても特定の欲しい本を買うために行くだけで、いろいろ物色しながらウロウロするということはない。 買うつもりもないのに立ち読みをしたりするのに気が引けるのだ。

第9話

ひとつのエピソードだけというのは珍しい、というか初めてか。

本って何がきっかけで売れるかわからないんだよね。「なんでそれが」というのが問合せ殺到レベルになることもあるし、「これは安定だろう」というのが全然売れなかったり。

売れないのは出版社に返品するのだが、売れているのは当然追加発注をかける。しかし、出版社に在庫がなく、しかも増版が遅いということもありがち。 自分が覚えているのでは、鋼の錬金術師がすぐに在庫切れかつ追加が全然入らないということが多かった。あとは一部のゲーム攻略本とか。

死に筋の例に挙がってくるのがガイコツ書店員本田さんだったりするのが自虐ネタで笑える。

第10話

本屋に向いている人間ねぇ…社畜根性のある人じゃないかな。ぶっちゃけ、労力と対価が割に合ってないから、収入の多寡は気にせずメンタルと体力の両方が強い人じゃないと勤まらないと思う。

自分は学生バイトだったので担当の棚は持たせてもらえなかった(持ちたくもなかったが)のだが、ジャンルごとに担当はいろいろ大変そうだなとは思う。 ゲーム攻略本なんて、詳しい客から見たら品揃えがなってないのが丸わかりになるだろうし、逆に「子どもに頼まれて買いに来た」親なんてのを相手にすると、何を勧めていいのかわからなくなったりする。 どうしても得手不得手はあるだろうけど、できる限り、そのジャンルに詳しい人が担当すべきだろう。

角川の重版が遅いのをディスってるのは笑った。あんた、角川から本出してるだろ(笑)。

第11話

前半は江戸時代な妖怪もの風?元々人外な見た目のやつらばかりだから、違和感が全然ない(笑)。特に天蓋課長は背景に合いすぎだろ。

クレーマーの直後の癒やし客は嬉しいけど、実際にそんな上等な客は希なわけで…。いや、大半がクレーマーという意味ではなく、クレーマーでも癒やしでもない普通の人が殆どということだけど。

後半のサブタイトルが不穏。これの原作者、辞めたいのだろうか…。

最終話

クリスマスシーズンの本屋は死ねる。マジで。

プレゼント包装を希望する人が大量に発生する上、図書券(今は図書カードか)の購入希望や、それをもらった子どもによる図書券(図書カード)の使用が急増。ホント勘弁して欲しいぞ。

本屋経験がある人間としては、全編を通して「あるある」であり、非常に楽しめた。そうでない人にとっても、「へー、こんな感じなのか」と思ってもらえる作品だったのではないだろうか。

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